2012年03月12日

演劇の撮影と編集

最近たて続けに演劇の撮影・編集を行った。
どちらも低予算なので、2camパラ収録で、
1台は舞台の引き固定(無人)、もう1台のカメラは
バストショットを最大の寄りとして
グループサイズを中心に自分が振った。

本番収録前には可能な限り稽古や直前のゲネプロを
しっかりと見ておきたい。
事前に脚本もいただけるのだが、
自分はちょっとしたメモをする程度で
本番収録のときに見ることは無い。
しかし全てのシーンを覚えているかと言うと、
実はそうでも無い。
ただし、作品全体の流れは覚えるようにしている。
可能であれば通し稽古を引き画で撮っておくと
繰り返し見られるので有効だ。


撮影時には単にセリフを発している役者を追うのではなく、
時にはそれを受ける側の役者の方が重要だったりするので
ストーリーを理解しておくことは絶対に必要だ。
2カメ・パラの場合は寄りカメラ以外は間違いなく引き画なので
広いグループショットを撮らないというのもテクニックの一つだ。
結果は編集に出る。
中途半端な引き画を撮らないことでどのポイントでも
メリハリのあるカットつなぎになる。
上手と下手で距離のある役者同士がセリフのかけ合いをする時などは
パンで行ったり来たりせずに、どちらか一方で固定するか、
編集時に間に引き画を挟んで逆サイドに切り替えると
映像作品としては安定したものになる。
正直に書くと、経験が浅かった頃の自分は、
セリフに合わせてパンを繰り返した。
距離があるのでパン途中が何の意味も無い画となってしまい、
常にフラフラ動いている印象になってしまっていた。
他にもテックニック的なことはたくさんあるが、
それはまた次の機会に書こうと思う。
(今日は眠くなっちゃったから...(^^;)

演劇の記録映像は単純な記録モノとは違うと自分は考えている。
演出家は客席から生で見せる前提で芝居や役者の距離を創るが、
映像として残す演劇は、それとは違う自分なりの見せ方を考え、
演出していくことが必要であると思っている。

今後はBlu-rayでの納品も増えてくる。
SDではアップにしなければ見えなかった役者の表情が、
HDではミドルサイズや引き画で見せられる。
このことを考慮すると、今までとは違った画の切り取りを
考えていく必要があるではないだろうか。

maruku.jpg
劇団ザ・マルク・シアター「まがりまっつぐ」より



※2012.3.13 加筆修正



posted by fukuda at 23:28| 群馬 ☔| Comment(4) | TrackBack(0) | 制作系 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
お疲れ様です。
私も先日ミュージカルのDVDをようやく完パケました。

セリフのないキャストも舞台では同時に演技をしてますが、
なるべくその様子も収めてほしいというオーダーです。

かといって引き画だけじゃ成立しませんし、
寄り画で表情とか細かい芝居をパーツで入れないと、
物語が伝わらないんですよね。

演出者の意図を聞きながら、毎回カメラ割りに悩んでます。

10年くらい、現場で台本を睨みながらSW収録していましたが、
パラ収録&マルチカム編集にしてから、
ようやく満足してもらえるようになったと思います。

舞台ものはホントに難しいですね…
Posted by どないな at 2012年03月17日 08:55
演劇のスイッチング収録は自分も難しいかなぁと思っています。
ボタンを押す人間だけが流れをわかっていてもカメラマンに指示しきれるものではないと思うからです。
今のところ予算が無いものばかりなので、引き固定+有人寄りカメラのパラ撮りという構成ですが、3カメ使えたらどうしようか迷うところです。
舞台の引き固定は絶対に欲しいので、セリフキャストとセリフを受ける側の担当カメラという感じでしょうか。
それも違うように思ってしまいます。
参考までに、どないなさんの構成を教えて頂けると嬉しいです。
宜しくお願いします。
Posted by fukuda at 2012年03月17日 09:11
お疲れ様です。
この収録ではOP付き3カメ、無人2カメで撮っています。

【1カメ】客席最後列の下手側に配置。
基本的に舞台上手側のキャスト狙い。
3〜4人のグループショットで撮る事が多いです。

【2カメ】客席最後列のセンターに配置。
舞台上にいるキャスト全員がぎりぎり収まるよう詰めて狙います。

【3カメ】客席中段の一番上手側の座席に配置。
主に舞台下手側のキャスト狙い。
他のカメラと異なり、だいぶ斜め側から狙うので
死角も多いのですが、クローズアップや、
ユニークな越しの画も撮れるので助かります。

【4カメ】無人。舞台の引き画。
デジ(HDR-CX550)で回します。
絞りとピントをマニュアルで固定すれば、
引き画だけならデジでも十分きれいに撮れます。

【5カメ】無人。舞台上中央に設置。セミフィッシュアイ装着。
床に置いてアクセント的に使います。
キャストの頭上に照明がキレイに映り込んで好評です。

基本的には寄り画でセリフ通りフォローしながらカットを割っていますが、
人数が多い時やダンスシーンの時は、2カメのグループショットをメインに、
ポイントになる寄りの画を挟んでいます。

分かりにくい文でスミマセンでした(^^;)

Posted by どないな at 2012年03月18日 14:28
どないなさん
詳しい説明ありがとうございます。
【5カメ】がアクセントになって良さそうですね。
HDR-CX550などでの引き画固定はいいっすよね。
先日自分も主催者側の引き画のデジを編集に使わせてもらいました。
絞りやピントを固定できれば充分な画が撮れますよね。
ミュージカルはダンスシーンをキャスト全員で見せる場面が多くあると思うので、【2カメ】は必要ですね。



Posted by fukuda at 2012年03月18日 15:03
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